きび砂糖は赤ちゃんにNGってほんと!?砂糖の代用はできる?
茶色くサラサラとしたきび砂糖。
お店では見かけるけど、使ったことがないという人も多いのではないでしょうか。
きび砂糖は、上白糖の代用として料理やお菓子などいろいろな使い道があります。
ここでは、きび砂糖の特徴や健康効果など、きび砂糖にしかない魅力を紹介していきます。
さらに、「赤ちゃんにはきび砂糖がNG」と言われることがありますが、その理由についても解説しましょう。
Contents
きび砂糖は他の砂糖とどう違うの?
まずはきび砂糖がどんな砂糖なのか特徴を知っておきましょう。
きび砂糖はどんな砂糖?
砂糖の種類はいろいろありますが、さとうきびの糖液を精製したものが上白糖やグラニュー糖です。
黒糖は精製していないためミネラルやカルシウムなどを多く含み、黒い色をしています。
きび砂糖は精製途中の糖液から作られたもの。
サラサラとして料理に使いやすく、ミネラル分も残っているのが特徴です。
上白糖と黒糖のいいところを併せ持っているので、幅広い使い方ができますよ。
ちなみにきび砂糖に似た色の三温糖がありますが、三温糖は上白糖を作るために残った糖液から作られる砂糖です。
きび砂糖とは違うものなので、ぜひ覚えておきましょう。
【きび砂糖】は日新製糖の登録商標
出典:日新製糖公式通販サイト http://www.ilovesweet.jp/shopdetail/015000000001/order/
【商品情報】
日新製糖 きび砂糖/内容量:750g/410円(税込)
きび砂糖は砂糖の種類ではなく「カップ印」ブランドで有名な日新製糖の登録商標です。
上白糖と黒糖の中間のような砂糖をきび砂糖と呼ぶのが一般的になっていますが、他の商品では、きび糖や黒糖粉末など違う商品名で売られているので、お店で選ぶ時には注意しましょう。
きび砂糖の健康効果
きび砂糖にはたくさんの健康効果が期待できます。
代表的な効果を見ていきましょう。
血糖値の上昇を穏やかにしてくれる
きび砂糖は消化吸収が遅いことから、上白糖などの精製した砂糖に比べて食後の血糖値の上昇を穏やかにするといわれています。
砂糖は全般的にGI値(食後の血糖値上昇度)が高い食品なので、料理やお菓子などに使う時は、なるべく上白糖よりもきび砂糖を選ぶといいでしょう。
上白糖などに比べミネラルがある
さとうきびから作られる糖液には、ミネラルなどの栄養成分が豊富に含まれています。
精製する過程で、不純物と一緒に栄養成分も少なくなっていくため、上白糖にはほとんどミネラルが含まれていません。
きび砂糖は精製途中に作られることから、精製した上白糖などに比べるとミネラルが多いというメリットがあります。
カロリーは他の砂糖と変わらない
砂糖のカロリーは商品によって違いますが、目安として上白糖は100gあたり384kcal、黒糖は100gあたり354kicalになります。
きび砂糖は日新製糖のもので100gあたり396kcal。
どの砂糖もそれほどカロリーは変わりませんが、栄養成分に違いがあるので健康効果を考えるときび砂糖や黒糖を摂るのがおすすめです。
体を冷やす作用もある
さとうきびは熱帯で採れる植物で、日本では沖縄県や鹿児島県の奄美群島(種子島や徳之島、喜界島など)がさとうきびの産地として知られています。
暖かい地方で採れるさとうきびは、体を冷やす作用があるといわれるため、冷えに弱い人は砂糖の過剰摂取には気をつけましょう。
上白糖の代用にきび砂糖は使える?
上白糖の代用にきび砂糖を使うことができます。
いつもの料理に美味しく使えるように注意点を紹介します。
仕上がりやコクに違いがでることも
きび砂糖は上白糖にはないコクや風味、色味の濃さががあるため、料理に使った時に仕上がりや味に違いが出ることもあります。
素材の味をそのまま感じたい料理やお菓子には向いていないので、上白糖など他の砂糖と上手に使い分けましょう。
反対に、コクや照りを出すことできることから煮物に向いています。
きび砂糖を活かした素朴なお菓子やパンを作りたい時にも使いやすいですよ。
砂糖の代わりに使える食品
あまり砂糖を使いたくないという人は、代わりになる食品を使ってみましょう。
- マヌカハニー
ニュージーランド産のマヌカ花から採られたはちみつです。
マヌカハニーのおすすめポイントは高い抗菌作用があり、栄養成分も多いこと。
独特な風味があり、濃厚な甘みが特徴です。
- メープルシロップ
カエデの樹液から採られたメープルシロップ。
ミネラルをバランス良く含み、ビタミンやたんぱく質などの栄養も豊富です。
はちみつや上白糖よりもカロリーが低く、上品な甘さなのでお菓子だけでなく和食にも使えます。
- てんさい糖
砂糖にはさとうきびの他にも、北海道の寒い地域で栽培しているてんさい(甜菜)を原料にした「てんさい糖」があります。
まろやかな甘さがあり、料理やお菓子、コーヒーなどいろいろな使い方ができることから人気があります。
赤ちゃんにきび砂糖はNG?
赤ちゃんにNGな食材になっている理由や、ポツリヌス菌について解説します。
ボツリヌス菌が1歳未満の赤ちゃんに与える影響
はちみつなどポツリヌス菌が含まれている食べ物を赤ちゃんに与えると、「乳児ボツリヌス症」にかかる危険性があります。
赤ちゃんの腸内はまだ未発達なため、ポツリヌス菌の毒素によって便秘やほ乳力の低下など、さまざまな症状が起こることがあります。
重症になると死亡することもあるため、ポツリヌス菌を含む食べ物を赤ちゃんに与えないようにしましょう。
きび砂糖は与えても大丈夫?
ポツリヌス菌は土の中にある細菌なので、きび砂糖の原料のさとうきびにも含まれている可能性は考えられます。
そのため、1歳未満の赤ちゃんに与えるのは避けておいた方がいいかもしれません。
ただし、日新製糖の公式サイト「よくある質問」では、赤ちゃんの食事に使うことができると回答しています。
日新製糖「よくある質問」
Q15 ボツリヌス菌が心配ですが、きび砂糖、プレミアムきび砂糖を乳幼児食に使っても問題ありませんか?
A15 安心してお使いいただけます。
(中略)
きび砂糖とプレミアムきび砂糖の製造工程には、加熱処理工程(“120℃4分以上”に相当する加熱)がありますので、万一、ボツリヌス菌が原料に潜んでいたとしても、確実に菌は死滅し、ボツリヌス毒素についても完全に無毒化されます。
また、これら製品の検査を定期的に行っておりますが、これまでボツリヌス菌を検出したことはありません。
出典:https://www.nissin-sugar.co.jp/contact/index.html
商品によって精製方法が違うため、離乳食に使う時には安心して使える商品か必ず確認して、不安がある時には使用しないようにしましょう。
赤ちゃんの便秘には砂糖水が良いと言うけれど?
赤ちゃんの便秘に良いをされている砂糖水について解説します。
砂糖水がいいと言われる理由
赤ちゃんの便秘に悩んだ時には、砂糖水を与えるのがいいといわれています。
赤ちゃんの便秘は水分不足が原因の場合があるため、砂糖水を与えることで効率よく水分を補給して、排便をスムーズにします。
ただし、赤ちゃんに砂糖を与えすぎると赤ちゃんの味覚の発達を邪魔したり、体に負担がかかることもあります。
砂糖水は5%程度の濃さで作り、必要以上に与えすぎないようにましょう。
赤ちゃんの砂糖水はオリゴ糖で代用
砂糖の代わりにオリゴ糖を使って、砂糖水を作ることもできます。
オリゴ糖は糖類の一種で甘味料としても使われていて、整腸作用があることから便秘の解消にも役立ちます。
赤ちゃんに与える時には天然オリゴ糖を使用しているものや、添加物などを含んでいない高品質なものを選びましょう。
必ず赤ちゃんへの安全性を確認してから使ってくださいね。
赤ちゃんの便秘が長引いている時は他の原因があるかもしれませんので、症状が良くならない時には早めに医師に相談しましょう。
砂糖は使い方次第!きび砂糖を使い分けて上手に活用しよう
砂糖は料理の基本となる調味料のひとつです。
料理作りに欠かせない砂糖にこだわることで、味付けのレベルをアップできますよ。
砂糖は体に悪いと嫌われることもありますが、きび砂糖と使い分けたり、他の食品を上手に活用してみましょう。
今まで使ったことがない人も、ぜひきび砂糖を使った料理やお菓子に挑戦してくださいね。
まとめ
- きび砂糖は上白糖と黒糖の間のような砂糖のこと
- 「きび砂糖」は種類ではなく登録商標
- 砂糖の中では血糖値の上昇が穏やかで、ミネラルも含まれている
- 上白糖の代わりに使うことができる。照りやコクを出したい時におすすめ
- 赤ちゃんにポツリヌス菌が含まれる食材はNG
- 赤ちゃんの便秘解消には砂糖の代用にオリゴ糖も使える